模写いる

「アイシールド21」の作画担当の村田雄介さんが
ジャンプで月イチ連載してる
マンガ講座のコーナーがあるんですけど、
その中で語られる、
絵の上達のための他のマンガの模写の必要性のくだりが
目からウロコでした。

模写して他のマンガ家のタッチを鵜呑みにしてしまうと
オリジナリティがなくなるが、
実物と比較してプロがどこをどうディフォルメしているか、
どうディフォルメするとどんなふうに見えるか、
というのを観察しながら模写をすると、
ちゃんと技術として吸収できると。
「描くことは見ること」
なるほど。

逆に模写をせず何も見ずに、
自分の中だけで描き続けていると、
描けるものだけ描いてしまいがち、
新しい発見がない、
などの理由で上達は遅いし、
トライ&エラーしていく上で
判断基準がない状態なわけだから、
ヘタをすると変なところで
凝り固まってしまうこともあるって。
(ぼくの解釈も混じってますけど)

自分だけの絵を描きたいのに模写をする
ってことに抵抗を感じて、
模写を嫌う人はいると思うのですが、
それってただ真似るだけの模写の場合で、
要は、観察し考えながらやることなんでしょうね。

目からウロコって言いつつ、
当たり前といえば当たり前やなあとも思うんですけど、
でもそれがわかってなかったと思ったのでした。
それに絵だけに言えることじゃないですし。

大した知識とか見聞、技術もないのに、
何も参考にせず自分の頭だけで何か創ろうとしたって、
自己表現ならともかく、
人に見せる娯楽作品としては閉じた感じのものしか
できてこないよなあーって気は確かにする。

いい加減なのではなく
設定のちゃんとした小説を書こうとすると
必ず詰まるんですけど、
頭だけで創ろうとしてたもの。
そりゃあかんわ。