2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

シューターの憂鬱 大庭サキ編 第1話

郊外にオープンした大型ショッピングモール――「クレスト」。 そこへ行けば全てが揃う、全ての娯楽がそこにある。 住民達の夢の国。 行きとどいたサービスと選りすぐりの専門店で、住人たちにスマートなライフスタイルを提案。仕事に家庭に、趣味に遊び。皆の…

ロケットパンチが撃てるだけ 第2話

俺の特技はロケットパンチ。 ロケットパンチは男の子の憧れ、正義の象徴である。 が―― ときどき俺の意思と関係なく、勝手に正義を執行するので困る。 「殺し屋サン、あたしをウッテ」 ショートカットの女が無感情に言う。 「マッテロ。今らくにシテやる――」 …

喫茶ダブルドラゴン 第4話

年代物のファブリックをモダンなセンスで配置した直方体の空間。真空管アンプから流れるジャズが、使いこまれた木の調度品に染み込んでいく。 町外れにあるその小さな喫茶店は「星屑珈琲店」という。 「お待たせしました」 白いシャツを着た若い男性がテーブ…

喫茶ダブルドラゴン 第3話

からからん―― 「開いてるぅ?」 ドアベルを鳴らして入って来たのは派手なハイヒールの女だった。ロング丈のダウンジャケットから覗く素脚のラインが印象的だった。 「今日はもう終いだ。“CLOSED”の文字が見えなかったのかよ」 喫茶店のマスター、竜田…

いちご大福

「先輩」 「はい、何でしょう」 後輩に対してつい敬語になってしまうのは、その後輩がめちゃめちゃ可愛い女の子だからである。小さい顔にきらきらした大きな目か魅力的。 別にその視線に特別な感情が込められてはいなくても、ただ見つめられるだけでどきどき…

「シューターの憂鬱」第四話が読めるのは(ry

【ニコニコ動画】【オリジナル小説】『シューターの憂鬱』第四話 オリジナル小説動画シリーズ、うpしました。 一年ぶりです。 いや正確には360日ぶりなので、 一年経ってないですね。 というか、一年前のことは、 まるで昨日のことのように思いだせるの…

訊いてみよう

明けたのか、新年? 暮れたのか、去年? 地球の自転も公転も平常運転だ。 ずっと平常。 しかしひとはニューイヤーで騒いでいる。 本当に何かが終わって何かが始まったのか? 始まったとされている当人に訊けば良い。 元旦さんに訊けば良い。 そうすれば何か…