Ｍ－１グランプリ２０１０のことを書くことは避けては通れない
あけましておめでとうございます！
さあ、年も明けたしもう良いだろう。
「Ｍ－１グランプリ２０１０」の
優勝者は誰だったか。
いったい誰だったんでしょうか。
とりあえずファイナリスト各コンビの
感想を書いていきたい。
１．カナリア
ツイッターでも書いたのですが、
『ＫＡＧＥＲＯＵ』は
純粋に内容だけを見れば
けっこうおもしろいと、
冒頭数ページ読んだぼくは思います。
古びた金網描写は圧巻。
それだけで一冊書いてくれたら
立ち読みじゃなくてちゃんと買うのになあ。
２．ジャルジャル
彼らの単独ライブのタイトルは
「ジャルってんじゃねえよ！」
だったりするのですが、
まさにその言葉にぴったりな漫才でした。
ジャルること自体はどんな舞台でも
できるのでしょうが、
それで観客に受け入れられるかどうかは別。
ジャルジャルのジャルりは確かに
ジャル達の間では群を抜いてジャルってはいるのですが
賞レースで良い成績を収めるという目的がある場合、
やはりＴＰＯをわきまえたジャルりも必要で、
今回そういう意味ではあまりうまく
ジャルれていなかったのかもしれません。
というかジャルジャル的には
どういう舞台だろうがジャルれる限り
ジャルった結果って感じのあの審査員からの
ジャルられだったので、
まあ“らしさ”は貫いたなあと感じ、
ぼくは彼らに対して良いジャルりだった、
よくジャルジャルした、と言いたいです。
３．スリムクラブ
是非、『グラップラー刃牙』の
板垣恵介先生に描いてもらいたい漫才でした。
ぼくはこの漫才を見て、
愚地独歩ｖｓ渋川剛気を思い出しました。
裸で吹雪の中にいるような
何十倍も引き延ばされた時間の中にいるような
極限の緊張感と集中状態の中、
一撃一撃をしっかり、確かめ合うようにして
互いに打ち込んでいく。
あるいはスローな喋りの戦場カメラマンブームは
今日この日のスリムクラブの成功のための
地盤づくりだったのかも知れませんが、
そうではないなとぼくは思います。
４．銀シャリ
酢飯のことですが、
穀物界で唯一ではないでしょうか。
Ｍ－１ファイナリスト進出という快挙。
漫才はコンビのかけあいです。
酢飯もマグロやイカなどといった
ネタとのコンビでパワーが何十倍にも増幅するもの。
そう考えると、
穀物であるというハンデをクリアして
この日この場に立つことができたというのも、
それほど不思議なことではなかったと
思ってしまいます。
オーソドックスなスタイルだけど、
そのぶん素材本来のちからが活きる。
まさに銀シャリって感じの漫才でした。
５．ナイツ
時間と空間を操る漫才は
コンビ名のとおり
セガサターン用ゲーム『ナイツ』を
想起させます。
そんなことはないのですが、
いつもの安定感あるネタ運びと、
徐々に、でも確実に大きくなる笑いの運びに加え、
今回凝った展開も用意。
某「消失」を思い出しましたが、
やはり京アニ作画でなければ
爆発を起こすことはできませんでした。
６．笑い飯
笑い飯は穀物ではないのか？
議論の紛糾は避けられませんが
一旦、落ち着いてもらいたいと思います。
笑い飯はどう見ても人間です。
９年連続出場にして
最後のＭ－１。
ぼくはずっと応援してたので
ぜひとも優勝してもらいたい。
今回は、前回の「鳥人」に続いて、
「人牛」ネタ。
というかケンタウルス。
得意の歴史・神話シリーズである。
今回霞むんじゃないかと思ったら、
さすがの実力で大丈夫だった。
おもしろかったです。
神話・ファンタジーがここまで広く
受け入れられ、
笑いにつながるようになった背景には
「ドラクエ」「ＦＦ」等のＲＰＧの存在は
無視できません。
ありがとうございます。
７．ハライチ
隠れた穀物枠。
海苔とおむすびのコンビです。
海苔がネタを放り込むと、
おむすびが包み込み、
自分の味にする。
おむすびによる、
具材の味の増幅力は
日本人なら誰もが知っていることでしょう。
ただ、たまにはおむすびばかりでなく
定食も食べたいのです。
８．ピース
ピース！＾＾ｖ
そのピースである。
指界からの進出という快挙。
コントで有名なピースである。
「キング・オブ・コント２０１０」の
ピースはおもしろかった！
でも、今回の漫才では
あまりふるわなかったと思う。
ただ、ボケ担当のマタヨシの
妖しさはすごく伝わってきました。
ヤマタノオロチが人間に化けた姿なんじゃないだろうか。
９．パンクブーブー（敗者復活）
日本語っておもしろい！
と思える漫才でした。
言葉を連ねてイメージを作り、
出来てきたイメージを裏返し、
そこにまた積み重ね、
言葉を刻んで水にさらし、
言葉を先に敷いて熱しておいた言葉に
刻んだ言葉を入れて、
弱めの言葉でさっと言葉を加え
言葉してきたら言葉を止めて、
今度は一口大にした厚切り言葉を加え、
表面にうっすら言葉ができる程度に言葉し、
言葉に盛りつけるような、
そういうベーコン野菜炒め。
そして優勝は、
笑い飯！
やったー！！
本当にうれしかった。
笑い飯がトロフィーと
賞金目録を掲げてる姿は
夢でしか見たことなかったのだ。
それが現実のものとなった。
まだちょっと夢じゃないかと
疑っている。
Ｍ－１は２０１０年で最後だった。
本当に残念ですが
本当にこれまで楽しませてくれましたが
本当に残念！ 楽しい！
ありがとう！！
