とんでもなきライブ

昨日『タムくんライブinほぼ日』を観ました。
「ほぼ日」のサイト上で生中継してたやつをです。
タムくん*1っていうのはタイのマンガ&アニメーション作家でミュージシャンもやってる人です)
いやー、良かった。
ライブは、シンプルな絵柄のアニメーションを上映しつつ、タムくんがアニメに合わせてピアノで伴奏するっていうスタイルで、この、生演奏のピアノの音色が、音楽にも効果音にも声にもなってて、すごい表現力!と思いました。
アニメも、ひとつひとつは3分くらいなのに、めちゃくちゃぐっときます。下手したら泣いてたかも。
あと、上映されたほとんどの作品はちゃんとアニメーションしてるんですけど、いくつかの長めの5、6分ほどのは静止画が切り替わっていくスライドショー形式のもありました。でも、止まってる絵なのに、ピアノのちからでものすごい濃密な表現になってました。
とくに、ライブのトリを飾った「部屋」っていう作品は、これも動かないやつなんですけど、ちょっとこれはとんでもないなあ、と思いました。
静止画のスライドショーとピアノだけでここまで感動できるものが作れるのか!って。
こういう映像表現で、昔シンプルなもので感動できてたのって、当時はそれでもすごかったからで、今はもっと技術が進んで、CGとかどんどんキレイになっていくから、そっちに目が肥えて、もう昔のようにシンプルな表現では感動できなくなってると自分で少し思うことがありましたけど、やっぱり関係なかったわあ。良いものは良い!
何が「とんでもない」のかっていうと、こんなシンプルなもので感動できてしまったら、この先、最新の映像技術、音響技術が惜しみなく使われた映画とかゲームを観たりやったりしたとき、その作品を作るのに費やされたいろんなエネルギーが「もったいなー」と思えてきてしまいそうってことです。まあ、一概にはそういうことじゃないんでしょうけど。

書いといてなんですけど、こうして、技術がどうとかシンプルなのにとか、いろいろ言うのは野暮です。ただ、いいもん観たなーって感じです。
DVD買おかしら。