うだうだしてほしいダイナマイト関西

ダイナマイト関西2008」が
2夜にわたってテレビ放送してます。
(関西ローカル?)

バッファロー吾郎主催の大規模大喜利イベントで、
参加者は1000人を超え、
ローカル舞台芸人から全国区売れっ子芸人、
果ては漫画家、作家、素人まで参加する盛況ぶりです。
簡単に説明すると、
トーナメント形式で1対1の大喜利バトルを繰り返し、
最後まで勝ち残った者が王者という
単純明快なガチンコお笑いイベント。

2夜連続放送の昨日1夜目を見たんですけど、
(ここから苦言です。
ダイナマイト関西」を楽しんで見てる人は
読まないほうがいいです)

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このイベント、お・・・おもしろくない。
お笑いのイベントだっていうのに、
選手紹介や入場の演出のK-1ばりの派手さとかっこよさ、
1対1で対戦し
トーナメントを勝ち上がっていくという形式、
おもしろい回答をした方が
1ポイントずつ相手の持ちポイントから奪っていくという
対戦ルールと
ポイントを奪うときのアナウンスの厳粛さ、
他さまざまな要素が、
笑いにものすごく水をさしてるように感じます。

いや、このイベントだけ見たら、
まあおもしろいんですけど、
バラエティ番組の大喜利コーナーとか
劇場での大喜利ライブとか
今いろんなとこで見られる
大喜利のいろんな形の中で比較すると、
屈指のおもしろくなさだと思うという話。

ぼくが好きな大喜利の形は、
司会とつっこみ兼任の進行役がひとりいて
5人以上の回答者がいるっていう
オーソドックスな形式。
バラエティ番組とかのいちコーナーだったりするので、
ポイント制はあっても勝ち抜き要素はないことが多く
回答者はわりと自由に答えます。
この形のいいところは、
じっくり考えて答えてもいいし、
ものすごく短絡的な答えをぽんぽん出してもいい
のびのびした感じ。
そのおかげで、ひとつのお題に対して、
矢継ぎ早に回答が飛び出し、ひとつの流れができて、
笑いやすい空気ができていって、
へんなノリが生まれるという、
回答者たちの回答でひとつの笑いを構築していく感じになる。
で、空気ができあがっていって、いい流れになって、
ノリが生まれて、回答者全員トップギアに入って、
それが見てる人にばしっとはまると、
ずっと笑いっぱなしになります。ぼくは。
対して「ダイナマイト関西」の場合、
1対1という人数が
回答と回答の間隔を広げてしまうことになり
流れができにくく、
相手の回答に対するかぶせや、
そこから生まれるノリ、そのたたみかけといった、
笑いの構築があんまりないです。
例に出した、
だいたい5人以上くらいの人数でわいわいやる大喜利
お題に対する回答のおもしろさだけじゃなくて、
出てきた回答の流れに対して
次どうハズすかっていうおもしろさもあるんですけど
それがないわけなので、すごく単調。
なので笑いの質も、
ひとりのひとつの回答ごとの単発の笑いで、
流れや空気による掛け算の笑いはほぼ起きないです。
単発の笑いに関しても、
「おもしろかったら
相手の持ちポイント5から1ポイント奪う」
という対戦ルールの
ややウケでも大ウケでも
1ポイントしか動かないという
一発逆転のない性質のせいで、
じっくり考えるより、数を撃ったほうがいいということになり、
回答の質が高くなりにくい(相当勝手な言い分ですけど)。

笑いのセンスを問う競技としての純粋さは
すごいあると思うんですけど、
ただ笑いたいっていう観客目線で見ると
だいぶんエンタテインメント性ないと思います。
まあ、なので、
「誰が一番おもろいんや!」というのを決める
ダイナマイト関西」のコンセプトを考えると、
ここまで書いた文句ぜんぶうっちゃって
納得できるんですけど、
せっかくこんな大規模で豪華メンバーが集まるイベントなので、
もっとおもしろくして欲しいなあ、
という気持ちがすごい出る。

ああ、すごい個人的な感想かいたー。