いやホントに

大人になったなあと思う。

フリーターだけど、

ひとり暮らしなのに料理できないけど、

確定申告よくわかんないけど、

自分は大人なんだと思う。

人間関係に悩み、

お金が欲しくて、

感情の起伏に乏しいから。

でも確実に、

そうじゃないころもあった。

今では信じられないけど。

20年前は、

田舎のおじいちゃんの

いちご畑でいちご狩りするのが

楽しくて仕方なかった。

とがった竹の破片を剣に見立てて

雑草を切ったりチャンバラごっこしてるとき

最高にわくわくした。

だんご虫を愛でた。

家族で旅行に行った先でひろった丸い石を

帰りのクルマの中でずっと握りしめてた。

今の自分にはない心のパターンだ。

なんでそういうのが、

今は「なんでもないこと」に

カテゴライズされるようになったんだろう。

経験と知識が増えたから?

いつまでもそんなことに目を向けてたら

うまく生きていけないから?

なんにせよ、

そういう感情は自然淘汰された。

たぶんそれは成長じゃなくて適応で、

環境が変わっていくときに

必要なくなっていったんだろう。

でも本当にそうなのかなあ、

と思う。

必要じゃないならなんでこんなに

名残惜しいんだろうか。

なんでこの歌を聴いて涙腺がゆるむんだろうか。

絵がかわいい!