黄金街道徘徊週間

ポロンのダーツ攻撃に気をつける日々がはじまった!

ゴールデンウィークですね。

ゲームって基本的には

一度クリアすれば終わるものです。

とくにRPG。

ストーリーが肝なのだから、

結末を見てしまったら、

それでおしまいだろう、と。

でも質の高いRPGは

ちゃんとゲーム部分にもちからが入っていて、

何度でも遊べる収集要素や、

飽きさせないバトルシステムが考えられている。

聖剣伝説3」は素晴らしいRPGだった。

ストーリー、システム、映像などなど、

すべてに於いてハイレベルで、

次世代系次世代機隆盛しまくりの

昨今においても未だ根強いファンは多い。

ぼくはとくにこのゲームの

BGMが好きで、

一番好きなのは、

序盤によく通ることになる

「黄金街道」という道で流れる

「swivel」というBGMだ。

そしてどうやら、

このBGMが好きだという人間は

かなり多いらしく、

その人数は現在の日本の携帯電話所持人数よりも多い。

そのためこの「swivel」は

しばしば国BGMと呼ばれた。

後々動画サイトで“神BGM”というワードを

散見することになるが、

もちろん国BGMが由来である。

さてゴールデンウィークだが、

この風習は1996年からはじまったとされている。

1995年9月に発売した「聖剣伝説3」を

遊び倒した国民が

ようやく全キャラクリアしたのが

平均して7ヶ月後の1996年4月末だ。

国民はひととおりこのゲームをやりこんだが、

このとき既にその肉体は

聖剣伝説3」なしでは駆動しないレベルまで

蝕まれていた――もとい、

浄化されていた。

そこで国民が行ったのが、

国歌が流れる黄金街道を

ただたださまようというものだった。

この行動は

シンクロニシティの凡例にもなっているが、

誰が流行らせたわけでもなく、

ほぼ同じ月日に皆がいっせいに行ったのだ。

黄金街道をさまよった時間は

悠に7日間を数えた。

それからこの、

4月末または5月あたまからの

約1週間を

黄金週間=ゴールデンウィーク

呼ぶようになったのだ。

黄金街道をさまよい延々「swivel」を聴く。

理性と社会性の生き物・人間をして、

抗うことのできない本能に根ざした行動。

ゴールデンウィークは、

スーファミの前へ。

だが時代は変わった。

相変わらずゴールデンウィークは健在だが、

さまようべき「黄金街道」の定義が多様化したのだ。

その結果人々は、

観光地へ、ショッピングモールへ、

田舎へと、

それぞれの黄金街道をさまようようになった。

それに当て込んだ商売も活発になった。

ぼくはショッピングモールで

黄金街道ざまよいに来た人々を

迎える側だ。

なら、ぼくはいつさまよえばいい?

始祖黄金街道のある「聖剣伝説3」は

実家にある。

いまのアパートにはない。

ほとんどの時間は迎える側なので、

代替え街道じゃ欲望が満たされない。

このゴールデンウィーク中に、

ぼくが弱音を吐いていたらそれは、

黄金街道切れを起こしていると

解釈していただければいいだろう。

ここでグチなんかこぼしてたらごめんね。

街道不足ってことで許してねっ(´>ω<`)