面接で あがくうみうし 雪崩式

いやあー、就職活動ってしんどいです。
説明会行ったりエントリー書類書いたりするのはまだいいんですけど、もう、面接が、もう。もうですよ。
就活したことある人ならよくわかると思います。
今までなあなあで生きてきた人間がさまざまな責任を背負いながら仕事をしているちゃんとした大人で構成された組織にまじまじと査定されるんですから、そのプレッシャーとストレスたるや相当なものなわけです。
社会人とがっぷり四つで組み合うことで浮き彫りになるぼくの貧弱さったらないんです。あがらう間も無く雪崩式ですよ。パイプ椅子はポリカーボン素材でお願いしますねですよ。

まあ、先日も、生涯学習支援事業みたいなことをやってるとある会社の第一次面接行ったんですけど、ここでもぼくの人間力みたいなものの貧弱さが露呈というかあぶり出されたというか、いでつぶらされににじ出たおしたというかまあそんな感じになりまして。
そもそもぼくが面接に際して準備不足すぎたっていうのも悪かったんですけどね。その日の15時から面接で、会場には13時半に家を出ないと間に合わないにも関わらず、履歴書書き上げたのがその20分前の13時10分でしたし。
これはヒドいですよ。履歴書なんか志望動機以外は事前に用意できるのに、そのときは中学校の正式名称なんだっけ?とかいってる始末。油断しすぎ。
そのせいで時間ギリギリで履歴書の清書してて、これ失敗したら書き直してるヒマないっていう状況にまで追い詰められて、紙相手に心臓バクバク。ボールペンを握る手が震えて仕方ないので、それをちからづくで抑えるのに筆圧がえらいことになったせいで、手の甲がつりかけました。紙とボールペンが結託して人間様のお手のお甲さんのお筋肉将軍をつらせよったわけです。これが下克上です。

で、まあ、下克上はいいんですけど、今回の面接は集団面接で、面接官1名対学生3名という形式です。いいかえれば、戦士(Lv.10)対うみうし3匹です。絶対うみうしが負けます。それぐらいぼくは面接にプレッシャーを感じたまま挑みました。
というのも履歴書とかの書類書くことにいっぱいいっぱいで、面接で訊かれそうな質問対策なんか全然してきてなかったから。まあそれも、本来ずっと前から用意できるはずのことなんですけどね。
でも、面接がはじまって、面接官がした質問が「自己紹介をしてください」というオーソドックスなものだったので、ちょっとほっとしました。面接官が女性で、こっちに緊張させないように気をつかってくれてたのも、ほっとした要因かもしれません。ただ、ぼくはすぐに、そういえば自己紹介なんか一番考えてないわあということに気づいて、さらに焦るはめになりました。
自己紹介をする順番は挙手した人からということだったので、1番目にならなかったのが幸いです。
でも1番目に挙手した学生(女性)が、ペルーがどうの、行ったの何か教えたの言ってて、すごい立派なアピールエピソード持ってて、しかも言葉遣いもすごいキレイで、ぼくは「まままままずい」という感じでした。何も考えてきてない。真っ白!だって、ぼくらはうみうしx3だと思ってたら、少なくとも一人は、さまようよろいだったわけなんですから。
で、その人の自己紹介が終わって、今思うと何でそんなアタマ真っ白な状態で、その人のあとすぐ挙手したのかわからないですけど、2番目はぼくが自己紹介しました。
びっくり。挙手しても何も思いつきません。もう喋らないといけないんですけど、まずいなあ、と。うみうしAは実はさまようよろいでしたけど、ぼくというかうみうしBは、まごう事なきうみうしですし。
結局どうしたかというと、自分をアピールするのに格好のエピソードが思いつかないわけなので、ぼくの生まれた年である1984年から時系列に自分の人生をこんこんと語る、という荒技を試みました。はじめっから順番に辿っていけば何かエピソードにぶつかるだろうという浅はかな考えです。
でもいかんせん、アタマ真っ白で緊張しまくってるので、まあ記憶が蘇ってきません。なんか3年とばしずつで、そういえばこんなことあったなあみたいなことを思いつくまま喋って、終了。
もう本当にだめですよ。内容は出来うる限りまとまってなかったですし、結局たいしたエピソードにぶつかりませんでしたし、あー!あれ話せばよかったとかいうのが後から後から出てきてめっちゃ後悔するし、敬語めちゃくちゃで「それで」のこと「んでー」とか言ってたし、本当にだめ。
3番手の学生(この人も女性)は、観光バスのバスガイドのバイトやってて、お客さんに泣いて別れを惜しんでもらうこともあったとか。で、やっぱり言葉遣いはとてもキレイです。彼女も、うみうしCではなく、タホドラキーでした。
結局うみうしはぼくだけ。なんだったら、ただのナメクジです。
面接官の人はぼくに個性的って言ってくれましたけど、気を遣ってるとしか思えません。
面接の準備を明らかにしてないのって、本当は会社に失礼なはずですし。

あー、だめだ!恥ずかしいですよ。まともに喋れてなかったもの。帰り道でも、帰宅してからも、気を抜くとすぐに、後悔とか、恥ずかしさとかで頭の中がうめつくされます。
本当に、後悔は人間をずっとおびやかす唯一の天敵だということを痛感します。

とりあえず、落ち込んだ気分を切り替えるために、読みかけだった『らせん』(鈴木光司・著)読了しましたよ。
ああ、おもしろい。
まさかあの人が実はあの人じゃなくてアレはああなってそういうふうなそれしちゃってる一方そっちのほうは実はこうじゃなくてあんなで裏でアレしてたのはなんとそれだとは!びっくりですよ!

まあでも、もしこれで一次選考通過できたら、今回の面接での後悔とかは全部消化できるのになあ。