ファンよ!
仕事してて思うことは、ブログ売れて本になって印税生活にシフトして、会社勤めから解放されたいなーってことです。たまにそう思う。
ああ、ファンをまず増やさないとなああー。
一発あてるもなんもなんもないですもんね。
けっこうがんばってブログやってたらファンというか共感してくれる常連さん増えていくはずなんですけどね。(ぼくはがんばってないですからね)
と思いながら、でも家でじっとしてても何にもならないので、ぼくは外を散歩しました。
ドラザンガの町はさいしょの町です。
なので、いつもの散歩の流れで、どうぐ屋のぞくんですけど、相変わらず「やくそう」とか「どくけし」とかしか売ってません。
まあでも、ぼくは「インディカのしお」と「マサラマサラのつぼ」と「どくぬきしたどくのぬま」を持っていて、ただの「やくそう」でも「ドラザンガ漬け」にすることができるので、いつもこのしょぼくれたどうぐ屋で「やくそう」を買ってます。
「なににしますか?」
⇒ かう
⇒ やくそう×4
「32エーンになります」
⇒ はい
今日も買いました。すると、
「ぼうず、いつもかってくれてかんしゃしてるぜ。でもやくそうばっかりかってばかじゃねえかっておもうよ」
いつも決まったセリフしか言わない店主が、いきなりフランクになったかと思うと、ばかにしてきました。
「なんかふびんだから、これをやるよ」
⇒ シンゴは「ふるびたつえ」を手に入れた。
これはなんだろう?
どうぐ屋をでたぼくはつえを調べました。タグにせつめい書きがある。
『みじゅくなまほうつかいがつくったまほうのつえ。つかうとファンデルのまほうがはつどうする。7回つかうとこわれる。』
こ、これは! つかうとファンがつくまほう「ファンデル」を、しろうとでも使えるようになる「ファンデルのつえ」じゃないか!
さっそくつかいました。
⇒ シンゴはファンデルのつえをかかげた。しかしなにもおこらなかった。
⇒ シンゴはファンデルのつえをかかげた。しかしなにもおこらなかった。
おかしいなあ。
⇒ シンゴはファンデルのつえをふった。しかしなにもおこらなかった。
⇒ シンゴはファンデルのつえをなぜた。しかしなにもおこらなかった。
⇒ シンゴはファンデルのつえをたたいた。しかしなにもおこらなかった。
⇒ シンゴはファンデルのつえをくちにふくんだ。しかしなにもおこらなかった。
⇒ シンゴはファンデルのつえをおがんだ。しかしなにもおこらなかった。
⇒ ファンデルのつえはこわれてしまった。
ばったもんやんけ!
ぼくはどうぐ屋の方向をにらみつつ、つえの残骸をふみにじりました。
ゴリゴリ・・・ゴリゴリゴリ・・・・・・。
・・・ゴリゴリゴリ・・・・・・ゴリゴリ・・・・・・ゴリ・・・。
ゴリ・・・ゴリ・・・ゴリ・・・ゴリ・・・ゴリ・・・ゴリ・・・。
・・・ゴリゴリ・・・・・・ゴリゴリ・・・・・・。
ゴリゴリ・・・・・・ゴリ・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・。
しゅーーーー、ボボッ!
ぶわわわわわーーーーーーー!!
なんだ! けむりだ! 踏みにじったつえの残骸からけむりだ! うわーー!
モクモクモク! モクモクモクモク!
サァァー!
ババーーーーーーン!!!!
《ファンファンファン! 若者よ。わしを呼んだか?》
けむりの中からへたくそな犬みたいな顔の老人があらわれた。
だ、誰ですか?
《わしは、まほうつかいによってつえに宿らされたファンデルの精霊だ!……じゃ! 今おまは……おぬしが召喚の儀式を行ったことで現世にあらわれたのじゃ》
え?儀式? そんなことしてないですよ。
《えっ? でも他に人いないだ…いないではないか。おぬしはファンデルのつえを2回かかげて、ふって、なぜなぜして、たたいて、くちにふくんでから、おがみにおがんだあと、欠片になったつえを足をつかって地面に24回ねじこまなかったというのか?》
やっぱりしてました。ていうことは精霊だったらファンデルのまほうが使えるわけですね? さっそくつかってくださいよおー。
《ファンファンファン! まあそうわわて…あわてるでない。言われなくても召喚者への施術は規約に入っておるよって。ほな、いくでいくでぇ~!もとい、いくぞよ!》
精霊は、目をつぶり、念じはじめた。りきんでぷるぷる震えている。白い顔がみるみる真っ赤になってきた。
《んぐぐぐぐ・・・・・・あーーなーーたーーのーーふぁーーんーーにーーなーーるーーひーーとーーこーーのーーゆーーびーーとーーまーーれーーーー・・・・・・。ハァーーーー!!》
カッ! グギュギュギュィイーーン!
パァァァァァァーーーー!
あたりがまばゆい光につつまれた。
光が晴れると、近所のこどもに急いでサイン色紙をくばりながら何かの指示をしている精霊の姿みえたので、家に帰って洗濯物とり入れてテレビみてごはん食べて寝ました。