根悔恨

悔しいことっていえばいろいろありますけど、
大抵の場合、
自分が敗北して悔しいんじゃなくて、
背伸びした自分とか、社会人としての自分とか、
なんというか、
そういう無理して伸ばした自分の枝葉の部分が
敗北した悔しさと言えなくもなくて、
そういうのは実はあんまり悔しくない。
悔しいけど深刻ではない。

今アルバイトしてるカフェは
ショッピングモール内にあるんですけど、
昨日ラストまで入って閉店処理していると、
隣のソフトクリーム屋のバイトの女子が
なんか申し訳無さそうにやって来て、
「かたくてどうしても開かないネジがあるので
誰か来てくれませんか」
と申し出ました。
いっしょにいた先輩は
レジの精算作業が残ってたので、
ソフトクリーム屋には
ぼくが行きました。
バイトの女子に案内されて行くと、
なんかソフトクリームを出す機械のバルブを
閉店前に一度開けないといけないのに
開かなくなってしまってるらしい。
行ったその店舗のいた従業員は全員女性だったし、
ぼくは高校時分砲丸投げやってて腕力には
ちょっとだけ自信があったので、
思いっきり、手の皮も破けよとばかりに
力こめたら開くだろうと思ってたんですけど、
全然開きませんでした。
ゴム手袋借りて、バルブに輪ゴム巻いて、
その上から目のあらい布巻いて回しても、
だめでした。
でも自分の店にもどって先輩にバトンタッチしたら、
先輩が開けて帰ってきました。
頼まれてのこのこ出向いて開けられなかった、
っていうシチュエーションもそうですし、
そのあと行った先輩には開けることができたことも
そうですし、
ソフトクリーム屋の従業員が全員女性だったことも
そうですけど、
これは情けない。悔しい。
これは別に、
カフェのアルバイトのぼくが負けたわけでも、
女子の前でええ格好したい
ぼくの見栄が負けたわけでもなく、
単純にぼく自信の肉体の敗北ですから、
枝葉ではなく根っこの敗北なわけで、
まじで悔しいので、
次回同じような状況になったときのために、
打倒バルブを目標に掲げて握力を中心に肉体を
強化していきたいと思います。
最近筋トレしてないので、
いきない指立て伏せは危ないので、
まずは風呂で手をグーパーしようか。

芸大で作品を作ったり、営業マンやったり、
今アルバイトしたりしてるわけですけど、
いい作品つくるとか、受注ゲットするとか、
バイトから正社員登用されるとかより、
結局、こういうイチ生物としてのことのが、
モチベーション上がります。
まじで悔しいんです。