虎(じてんしゃ)の穴

ちょっと前、
20万円くらいの自転車ほしいって書きましたけど、
アパートの近所には
普通の5万円くらいまでの自転車置いてる店しか
なかったのでネットで調べたら、
実家の近くに
数十万円クラスのロードバイクが置いてて
しかも試乗もできるっていう店あるのわかったので、
バイト休みの日に地元帰ってその店いってきました。

地図でみるとその店、
家から近かったのでママチャリで出かけたんですけど、
真夏の暑気が凄まじく、
なんかすごく遠く感じた。
で、まあその店に着いて、
小さい店だったんですけど、
たしかに近所の自転車屋では見たことないような
本格的なロードバイクが並んでました。
入ってすぐ、
店員さんや常連っぽいお客さんが、
「明日の琵琶湖のツーリングは~」とか
「ついにアルミフレームからカーボンに
変えることにしましたわあ」とか
自転車談義に花を咲かせてるのが聞こえてきて、
まったく無知な新参者のぼくは、
場違いさに物怖じしつつ、
でも「この店マジやな」というのを
実感してうれしくもあり、
って感じです。
とりあえず展示してあるロードバイク眺めてたら、
40代ぐらいの店員さんが話しかけてきてくれて、
ロードバイクをはじめマウンテンバイクや、
そのふたつの中間的性能のシクロクロスのこととか
自転車についていろいろ教えてもらえました。
なんか話きいてると、距離のスケールが違う。
「5、60キロの短い距離なら
マウンテンバイクでもいいけど、
150キロとかなってくるとやっぱり――」とか。
ふだん長くても10キロくらいしか走らないですし
それでもママチャリだとお尻いたいしけっこう疲れるので
想定しているシチュエーションが全然ちがうなあと
思いました。
その店員さんが
ド素人のぼくの拙い質問に答えてくれながら
漏らすように
「ロードは楽しいですよお」
って言ってたのが印象的。
あと、展示してあった中で最高額のロードバイクを
持ち上げさせてもらいました。
数百キロを走るロングライドでは
わずかな重量の差も蓄積されて
大きな負担になるらしいので、
ロードバイクはとにかく軽さを追及して
作られていて、
そのぶん高価なタイプは軽いって。
どれほど軽いか試しに持たせてもらったのは、
110万円もするプロ仕様のモデルで、
めちゃくちゃ軽かった。
重さはタイヤも含めてわずか6キロで
持った重さの感触は
しっかりした見た目とのギャップも手伝ってか
紙でできてるのと違うかと思うほどでした。

今まで漠然と「自転車いいなー」と
思ってただけのところに、
この店行ったことでイメージが
具体性を帯びてきました。
いやー来てよかった、と思ったんですけど、
ぼくが見たかったのはロードバイクじゃなくて
それよりオフロードにもやや対応の
シクロクロスだったけどそれは置いてなかったですし、
ロードバイクにしても、
目的のひとつだった試乗をするには
くつ履いてないと危険だからダメだそうで、
サンダル履いてたぼくはそれも叶わず。
ママチャリとかシティサイクルとは別次元の
乗り心地の体験は今回はできませんでした。
でもまあ、
だいぶ勉強になったしええかー、
という感じ。