嬉屋場の遊び

先日大学のころの友人ミツル(仮名)と
1年ぶりくらいに飲みにいったんですけど、
大手飲食チェーンで社員として
全国飛び回ってがんばってる彼は
そこでけっこう多い目の収入を得られるポストについたせいか
すっかりキャバクラ狂いになってました。
で、梅田の居酒屋で飲んだ流れで
その界隈のキャバクラに行くことに。

-前日も仕事の合間ぬって
5軒ハシゴしてきたというミツルと違い
初めてのぼくはけっこう緊張しながら行ったんですけど、
キャバクラって女の子が若いだけで、
ノリはスナックと変わらんじゃないか!
喋って、水割り足されて、世間話する、っていう。
まあスナックっても
田舎の4、50代の老獪なママがやってるような
とこに2回行ったことあるくらいですけど。
そういうとこのママには、
酸いも甘いも知ってる大人の余裕と、
アメリカ大統領の屈強なSPのパワーもいなしてのける
塩田剛三ばりの、こう、
こっちが攻めたと思ったらもう投げられているみたいな、
会話の切り返しのうまさ、しなやかさがあって、
まるで霞みを相手にしているような雰囲気が
無知な若造であるぼくには感じられたんですけど、
キャバクラの女の子はそれに反してソリッド。
座る位置と年齢の空間的精神的な近さや、
こっちからもどんどん話振っていかないと
会話途切れたりする緊張感、
若く黄色いエネルギーをまとっている、
なんかそういう感じとか合間って、
けっこう楽しかった。
(こういう印象って全部ぼくが単にうぶだから
そう思っちゃうだけなんでしょうけど)
ただせっかくお金払って色気のある場所に来てるのに、
した話といえば、
堺市は最近景気いい話と八尾市も負けてへんでという話、
あと某大手激安スーパーでは
肉と野菜は買わないほうがいいっていう話くらい。
ミツルのほうはその店はじめてなのに、
1時間足らずで連絡先交換して別れ際にハグする
馴染みっぷりだったから、
ぼくの青ひょうたん具合が伺えるっていうもんです。

その後もっと大人のタッチOK的な店にも行ったんですけど、
喋るのがせいいっぱいでプレイ的なことは
できなかったや。
ただ、童貞のわっぱが初めての店で
数回とはいえアクションしたことは買ってほしい。
まあそれも焼酎ロックで理性焼いて、
横で店の娘もびびるくらい濃密な
コミュニケーションしてたミツルに発奮されて
やっとのことでしたけど。

帰りは酔ったせいで地下鉄乗り過ごし、
それ終電だったので3駅分
初冬の寒気の中歩く羽目になって、
肉体的にもふところ的にもとても寒い。
でも、
夜の店やそこで働く女の子、
芸人なみに口のたつ呼び込みの兄ちゃん、
案内所の韓国人ギャングみたいないかつい男、
遊び的にもガッツリ大人になってしまった同窓生とか、
なんかテレビのトーク番組とかで聞いただけで
フィクションのキャラクター的な認識しかなかったものを
目の当たりにしたことで、
それぞれ生きて現実にあるものとして認知できたし、
新しい体験に感情は動いて、
見聞は広がり価値観が更新されて、
こういうのすごいためらってしまうんですけど、
やっぱ創作やりたいならこういう新しい経験は
どんどんしていかないとダメだなーと思いました。
(とかかっこつけて言っても本当は
ほとんどずっとおどおどしっぱなしだったんですけど)
そういう意味で、仕事がんばっていながら
巨神兵みたいにただれた浪費生活してるミツルに対して
尊敬の念を抱いてしまう。
だから、夜の店での快感の経験値では
ミツルが圧倒的だけど、
ぼくはロードバイク買って、
競い合い勝利する快感の経験値を得るぜ!
と思いつつ、お金はない。

まあトータルで、いろんなプロとか社会人みて、
なんか、だらだらバイト続けてないで就職しなければならない
って気分になりました。