ヒヨコのまま

カフェのバイトで夜になると次の日のためにサンドイッチを作っておくんですけど、まあサンド用のパンに具材はさんでラップで包んで冷蔵庫にインしとくだけなんですが、ラップには日付となんのサンドかってサインペンで書く必要があって、ぼくはいっつもなんのサンドかを勝手に絵で描いてて、鶏肉のサンドの場合いつもは横向きのヒヨコの絵を描くんですが先日夜ヒマなときにそのヒヨコをいつもよりちょっと気合入れて描いて、で、まあ、その仕込みした次の日ぼく休みで、また次店にいったら、ぼくが描いたヒヨコの絵のラップが冷蔵庫に貼ってあって、ぼくが休みのときシフト入ってた人になんでって訊いたら、「皆さんこの絵カワイイ言うて捨てんと貼ってましたよ」って言ってて、それ訊いてけっこう嬉しくて、嗚呼、ぼくは絵が得意なわけでもないしヒヨコの絵も人にみてもらいたくて描いたわけでもないけど自分の、まあ、表現に対して人になんかカワイイだの言ってもらえるのってとても幸福なことなんじゃないだろうか、とか思ってほくほくしてたんですけど、こんな些細なことに幸福を感じてる自分がこのバイトという身分と小さな世界にびったりはまってしまってる気がしてやべーと思いました。バイト始めた半年前から就職しないといけないと思ってるのにまだまだずるずる行きそうだ!