忍び寄る影!? ツンドラからの刺客

カフェのバイト。

ひとまわり年上の女性社員・モリさんと

夜2人シフトだ。

夜はひまです。

ひまなときは本当に極端にひまで、

今日は特にひまだった。

ひまをもらったひまがひまの実家で

ひまをもてあましたようなひまで、

ずっと喋って時間つぶした。

基本的にはモリさんがずっと喋ってる。

「シンゴくん、どんな娘がタイプ?」

「34歳、女教師って聞いたらどんなイメージ?」

とかそういうことを聴かれて、

ぼくが答えるという。

けっこうぼくの女性に対する嗜好についての

質問をモリさんは多数なげかけてきて、

その要所要所に登場するのが、

34歳女教師。

なんかそういう知り合いがいるらしい。

「そういう人、紹介されたとしたら

 テンションあがる?」

とか。

ぼくは女性経験ほぼ(←見栄)ゼロなんですが、

それは公然の事実で、

ここでぼくは、

あれ? ももももしかして、

誰か紹介してくれようとしてます??

とか思った。

話のとちゅうでお客さん来たりして

いったん途切れた後また、

「見た目がロシア人っぽい人ってどう?

 いやさっきの女教師のことやけど」

さっきまではぼくは、

わりと気安く話せるモリさんとの会話を

楽しんでいたのだけど、

ここで、なんかこう、

肩にちからが入る。

もしかして誰か紹介してくれようとしていて、

それがロシア人(に似ている)女教師?

ロシア人美女教師?

ピンヒール? 赤メガネ黒スーツ(指示棒装備)?

紹介してくれるのかどうか。

それはぼくが勝手に考えてることで、

向こうは別にそういうつもりで話してないかもしれない。

でも、いや、わからないぞ。

と思うと、急にぼくの口数が減る。

突っ込んで聞いて、

「そのなに、クラウディア先生紹介してくれるんですか?」

とか聞いて、

「えっ? ちゃうよ、何いってんの。ていうか日本人やし」

とかなってもつまらない。

突っ込んで聞かない限り、

事象は、

ピンヒールのロシア人を紹介してくれるかもしれない、

という可能性をはらんだまま

確定することはなく、

つまり答が「否」であるということには

まだなってなくて、

ぼくは好きなようにわくわくできるっていうか、

尻ごみしてるだけっていうか、

お酒飲みながら書くと

やくたいもないこと書いてることの

やくたいもない具合がかなりのものだなあ、

と思います。

まあ、

今度ちゃんと聞いてみよ。